結婚か―

いや、坂本真綾さんについてです。なんでガチなタイトルにしないかというと、たぶんファンの中には真綾さんの結婚について書いたブログなら何でも読みたい、というくらいの人もいると思うんですけど、いまあんまり気合入った記事を書く気力が無くて。検索などで辿りつかれたら申し訳ないなーと。

とは言え、僕が声優とかに詳しくなるきっかけくらいの人であり、菅野よう子さんの曲に出会ったのも彼女が歌った「奇跡の海」のCMをたまたま耳にして「うわ、いい曲」と思ったからであり、そのとき手にしたアルバム「DIVE」は僕が一番好きなアルバムと言ってもいいので、やっぱり思い入れはあります。当時アニラジ聞いてたんですけど、「アニメトピアR」とかNACK5の「I.D.」も聞いてましたしね。もうあれから10年以上経つんだから、早いものです。

真綾さんの曲については、彼女個人に特徴を帰することは必ずしもできなくて、菅野よう子と作詞家である岩里祐穂とのトライアングル(+バンドの固定メンバー)で成り立っていたわけですが、彼女はとくべつ歌がうまくはない(あるいは過去形にせよ)にも拘らず、声質とその世界観で際立っていました。おそらく菅野さんや岩里さんの曲であれ、坂本真綾を意識した時点で、彼女の色が強く出た曲になっていたのではないかと思います。

とりわけ若さから来る繊細さ、あるいは世界と自分への期待・恐れみたいなものを歌にしたら、彼女に勝てる人はそういない。一番それが際立っていたのがアルバム「DIVE」であり、冒頭の曲でありラジオのテーマ曲「I.D.」や「パイロット」にそれが表れています。そこにちゃめっ気が同居することで、少女性がこの一枚のアルバムで完璧に表現されてると思います。

で、逆方向に吹っ切れたというか、ロックにかぶれたのが「Lucy」で、これも一瞬を切り取ったからできる個性の強いアルバムです。「Tシャツ」が、それでも残るナイーブさを表しつつ、全体としてはそこから一歩踏み出して、「何だ、世界なんて怖くないじゃないの」という恐れ知らずな曲が並んでいて、これも「I.D.」と違った一度きりの若さのアルバムです。

両者を経て、止揚するような形で生まれたのが「少年アリス」です。「光あれ」をラジオで初めて聞いたときの衝撃は凄かった。サビの歌詞が1回だけ変わる、そこに彼女の恐怖心がきちんと残っていて、でもそれを見ない振りをするんじゃなく、そういう自分も受け止めたうえで、自分の生を祝福しよう、という強い意志の表明でした。そして名曲「03」のあとに締めくくりとしての「おきてがみ」。これは、菅野よう子さんの下を離れる別れの歌ですが、これ以上ない愛のこもった別れの告げ方です。坂本真綾は自分の詞の力を試してみたくなったんだと思います。つねに坂本真綾は菅野よう子とセットで、掛け算をした形でハイスコアを叩き出していましたが、その掛け算を除いても、自分の詞は主役になれるんだ、という自信。いや、たぶん不安だったと思います、でもコケてもそれが自分なんだと結果を受け入れる覚悟がありました。

その後については、菅野よう子さんのファンである僕はちょっと書きづらいですが、鈴木祥子さんとの組み合わせはすごく良かったと思います。菅野さんとは違うものの、全パートを自分で弾けるような才女であって、菅野さんからの軟着陸にはベストの選択肢だったかな、と。その後は、だんだん彼女の詞を活かすようなシンプルな曲が増えていきました。「かぜよみ」、いいアルバムでしたね。ただ、僕もまたどうやらこの辺りで、坂本真綾さんから卒業していたような気がします。

実は今年出たアルバム、まだ聞いてません。最近新しいCD聞いてないってこともあるんですが、豪華プロデューサーを抱えた、おそらく誰もがプロデュースしてみたいアーティスト坂本真綾っていうのは、僕が好きだった頃とあまりに違って、同じ人のような気がしないんですね。

でも、いま思い出したように調べてみると、聞かないには勿体ないくらいのプロデュース陣ですね、ほんとに。一から新しいアーティスト聞くつもりで聞いてみようかな。彼女が結婚に至った心の動きが描き込まれているなら、きっと詞も素晴らしいものになっているだろうから。

というわけで、ご結婚おめでとうございます。

2011.08.13 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

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プロフィール

Author:tieckP(ティークピー)

だいたいどこでも曲を作って、自作曲には詞も書いてましたが、文章を読み書きするのが特技で、最近は欅坂46さんのブログや番組についてメモをとる日々です。乃木坂さんはずっと深川さん推しです。 twitterのアカウントも@tieckP。メールアドレスもtieckP+gmail.com(+の代わりに@で)です。お気軽に連絡どうぞ。

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